2016年5月15日日曜日

著者に聞く 「12のリーダーシップ・ストーリー」 生産性新聞記事より

2016年3月15日生産性新聞の記事を文字起こしをしてご紹介致します。

12LSや状況対応リーダーシップの説明がわかりやすく書かれています。


また、「12のリーダーシップ・ストーリーのワークショップ」も企画中ですので、追ってご案内します。


2016315日 生産性新聞記事より)

著者に聞く
12のリーダーシップ・ストーリー』(網あづさ著、20161月、生産性出版刊)

リーダーシップ研究大学 主任教授 網(あみ)あづさ氏
1988年米国カリフォルニア・アメリカン大学大学院で応用行動科学修士取得。
2001年慶懸義塾大学大学院経営管理研究科修了、MBA、経営学博士。
リーダーシップ研究大学共同創業者、主任教授。
「進化する教科書」チームリーダー。
共訳書に『新版入門から応用へ 行動科学の展開』(生産性出版)など。



●本書執筆の動機を
リーダーシップというと、「エリート経営教育を受けた人たちなど特別な人のもの」、すなわち競争型のリーダーシップをイメージする人が多い。しかし、時代が急激に変化し、混沌とする中にあって、あらゆる人がリーダーシップを発揮しなければならない。
 一方、組織の境界があいまいになり、ソーシャルネットワークのようにネット上でコミュニケーションの場が形成されることが増え、形ある組織ばかりでなくなった今、従来の組織論や経営論をもとにしたリーダーシップ論だけでは十分ではない。
 そこで、本書では、ビジネスの場面においても、日常生活においても、「だれもが発揮できる新しいリーダーシップ」の枠組みとその実践方法を示した。


●本書の特徴とは
 本書が目指すのは、知識を行動に変え、それぞれの状況に応じて、「だれもが効果的なリーダーシップを発揮する」ことだ。そのためにはまず、リーダーシップの理論に関する知識が必須である。理論の学習には行動科学の先行研究が役に立つ。
 実際、本書の理論面のベースは、行動科学のバイブルと評される『行動科学の展開』(ハーシィ、ブランチャード、ジョンソン共著、生産性出版)で、同署は時代にあわせて必要な改訂を行ない、初版から40年近く世界で売れ続けているロングセラーだ。
 本書では、行動科学の理論を押さえつつ、なぜ人は動くのか(Why)、なにをすべきか(What)、どうすべきか(How)を重視して、「だれもが使える効果的なリーダーシップ」のあり方について、12の身近なストーリーをもとに考えていく構成とした。
 12のストーリーは「進化する教科書」チームメンバーが、社内会議や創造問題、イベント企画、NPO活動などについて綴ったものだが、どんな状況に直面しても応用できる、「人との付き合い方」、「ものの考え方」など、リーダーシップ発揮に求められるヒントをつかめるものと思う。


●リーダーシップを効果的に発揮するポイントを
 ビジネスにおいても日常生活においても、日々発生する課題解決にむけては、まず、タスク(やるべきこと)を明確化する必要がある。そのタスクに対して、今どの状況にあるのかをきちんと把握したうえで、それぞれの状況に対応したリーダーシップ・スタイルを踏まえて行動することが重要である。
 リーダーシップ・スタイルには、大別すると、「教示的スタイル」、「説得的スタイル」、「参加的スタイル」、「委任的スタイル」の四つがあり、置かれた状況に応じて、それぞれのリーダーシップ・スタイルを実践することが重要である。本書の12のストーリーを読みながら、その本質に触れて頂きたい。


●読者にメッセージを
 本書の発刊後、読者から「どういう場面でどう行動すべきか、具体的な指針が得られた」「ごく普通の人でもリーダーシップが発揮できることがわかり、リーダーシップの概念が変わる書」など、評価する声を頂いた。
 ビジネスはもとより日常生活においても課題が複雑化し、価値観が多様化する中で、直面する課題を乗り切るためには、状況に適切に対応するリーダーシップが必要である。
 本書は、リーダーシップの教科書になるようにとの願いを込めて編集しており、是非、教科書は参考書のように使って頂ければ幸いである(談)


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