2015年12月27日日曜日

「入門から応用へ 行動科学の展開」を理解する(3)

入門から応用へ 行動科学の展開」を理解する(3)
著者:橋本壽之
Amazon、DLマーケットより出版されました!
価格 : 324円(税込み)
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【内容紹介】
本書は、網あづさ著『12のリーダーシップ・ストーリー』(生産性出版から平成28年1月に出版予定)の出版に当たり、共同執筆者の一人として、特に「動機づけ」について詳しく解説したものです。
このような解説書を書くに至った理由は、リーダーが誰かに何かをやってもらうとき、相手(フォロアー)が快く引き受け、やる気を起こして期待通りの成果を出せるように動機づけるには、どのようなことを考えまた行動すれば良いかが分かれば役に立つ、と考えたからです。どのような状況であろうと、相手(フォロアー)がやる気を起こさなければ、本当の意味でのリーダーシップは発揮できないからです。
このように重要な「動機づけ」ですが、その重要性は以下の2点からも今後増していくものと考えられます。
・民主主義の普及とともに、上からの命令に強制的に従わされることは敬遠され、個々人の考えや心情を尊重する機運が強まってきた 
・社会が成熟し、サービス業など第3次産業の比重が増して多様化が進むと、個々人が自らの判断で創意工夫し、新たな価値を生み出す自律性、創造性が求められるようになってきた 
ところで、『Management of Organizational Behavior 10th edition』の著者、P. Herseyは、「部下を常に動機づけられた状態に維持し続けることは、我々が直面する最も大きな挑戦の一つである(Hersey(2013)p.13)」、と言っています。このように、関係者にやる気を出してもらうことは勿論のことですが、個々人が自らやる気を起こせるようになるためにも、「動機づけ」の理解は欠かせません。 

以下、動機づけとその関連事項について先ず述べ、その後「動機づけ」の観点からリーダーシップ理論の変遷を概観したいと思います。