現実的にも、R3からR2への退行はイメージしにくいのではないでしょうか。R3からR1に一気に退行すると考えるのが自然だと思います。ただ、成長サイクルがR1 → R2 → R3 → R4となることから、退行サイクルもR4 → R3→ R2 →R1にこだわる参加者もいらっしゃるので、次のような解説を試みにするのはどうでしょうか。
知識、経験も豊富でスキルも高いR4のフォロアーが、何等かの原因で仕事振りが低下した場合、知識、経験、スキルは保持したまま、意欲の低下により、発揮するスキル、パフォーマンスだけが低下します。この状況では、本人はまだやればできると思っていることでしょう。ただ、「やろうという気が起こらない、訳も分からず仕事の進捗が落ちている」「今日は気が乗らないから明日にしよう」が続いている状況も考えられます。
R4のフォロアーは、すぐにR1にはならず、ほんの少しやる気が低下し、仕事の処理が少し遅くなる、あるいは、朝出社するのが少し遅くなる程度(つまりR3)ですが、時間の経過とともに目に余るようになる。つまり、仕事振りが目に余る程、低下(能力の低い状態)し、レディネスレベルはR2以下となってきます。
この時、意欲面の診断の行動指標によって、R2と診断するか、R1と診断するかになりますが、それはリーダーの主観です。行動指標によってはR2と診断できるかもしれません。例として、DVDビデオ映像のNO.46、ディヴィットの例を見てみましょう。
以下続く